レディス専門講座!低用量ピルの基礎知識

低用量ピルの服用方法と偽薬について

低用量ピルは、正しく服用すればほぼ確実な避妊効果を得られ、妊娠を望むときには服用をやめればいい安全な避妊法です。基本的には、生理の初日から服用を始めます。低用量ピルは、ホルモンの量を抑えてあるので、1日1錠を欠かさず飲む必要があります。なるべく同じ時間帯に服用し、飲み忘れのないように、朝食後や寝る前など、生活パターンに合わせて習慣づけるようにしましょう。
低用量ピルには21錠タイプと28錠タイプがあり、いずれも服用の開始は生理初日です。21錠タイプは、21日間続けて服用して7日間休薬し、次のシートを21日間服用するというパターンを繰り返します。28錠タイプは偽薬の部分が休薬にあたるため、1シートを続けて飲み終えたら次のシートに移ります。偽薬はプラセボとも呼ばれホルモンが入っておらず、服用習慣を守るための錠剤です。21錠タイプは休薬期間中、28錠タイプは偽薬を服用している期間中に生理のような出血が起こります。
低用量ピルは、飲み始めに吐き気や頭痛などを感じることもありますが、飲み続けるうちに症状は消失します。どうしても合わない場合には、処方してもらった医師に相談して、薬の種類を変えるなどの対応をしてもらうことをおすすめします。
飲み忘れた場合には、24時間以内ならその時点で1錠飲めば避妊効果が持続しますが、24時間を超えると効果が危ぶまれると言われています。そのシートの服用は中止して、次の生理が始まったら、生理初日から新しいシートを服用し始めるようにします。服用再開までの期間は、妊娠の可能性があるので、コンドームなどで避妊する必要があります。偽薬は飲み忘れても特に問題はありませんが、休薬期間を間違わないように、その分は破棄しておくようにしましょう。

低用量ピルの副作用や、思わぬ効果について

低用量ピルは、ほとんどの人が副作用を感じませんが、中には吐き気、だるさ、頭痛などの症状が現れる場合もあります。これは一時的なもので、飲み続けると症状はなくなっていきますが、不快な症状が続く場合は薬が合っていない可能性がありますので、他の薬に替えるよう医師に相談することをおすすめします。また、低用量ピルの服用開始後、ホルモンが安定するまでに性器出血がある場合もありますが、中止せずに服用を続けると1ヶ月以内に出血はおさまります。
ピルの重大な副作用は血栓症ですが、データによると、低用量ピルを服用していない女性の発症リスクが1万人あたり1~5人に対し、服用している女性の発症リスクは1万人あたり3~9人とやや増える程度です。妊娠中に血栓症が発症するリスクは、1万人あたり数十名なので、これに比較してもほとんど心配はないと言えます。低用量ピルは、薬局では販売されておらず、病院を受診して、喫煙習慣や血栓症の有無などのチェックや血圧測定を行い、医師の判断のもとに処方されます。
低用量ピルは、避妊効果が高いこと以外にも多くの効果があります。まず、生理痛が改善され、出血量が減少しますので、貧血が改善されます。周期が規則正しくなり、生理日をずらすことも可能です。子宮内膜症の予防ができ、既にかかっている場合には改善効果もあります。ホルモンバランスが改善されるので、PMSは軽くなり、ニキビや吹き出物が改善され、更年期障害を予防することもできます。卵巣がん、子宮体がん、大腸がん、卵巣嚢腫、骨盤内感染症などを予防できることも分かっています。
低用量ピルは、毎日忘れずに服用することが大切です。1日1錠ずつ、なるべく同じ時刻に服用するようにしましょう。

低用量ピルと乳がん発症に関する誤解

低用量ピルの服用は、乳がんのリスクを増やすという信じられていた時期がかりましたが、最近の研究では乳がんリスクの増加の可能性は低いことが分かっています。乳がんにかかった家族がいる女性が低用量ピルを長期間服用してもリスクの増加はありません。ただし、乳がんはホルモン感受性腫瘍なので、現在乳がんにかかっている人や、過去にかかった経験のある人が長期間にわたって飲むと、悪化する可能性はあります。
その一方、卵巣がん、子宮体がん、大腸がんは明らかに減少することが分かっています。
低用量ピルの誤解については、服用すると太る、不妊症になるなどの誤解もあります。ホルモンの含有量が多いピルの場合は体重増加の可能性もありますが、低用量ピルなら体重の変化も日常生活の変化の範囲と同様です。また、不妊症や生理不順の治療としてピルの処方がされるように、ピルには卵巣機能を改善する働きもあります。ピルを服用しておく方が不妊症になりにくく、中止すると2ヶ月ほどで排卵が再開しますので、すぐに妊娠も可能です。ピルは飲み続けなければならない薬ではなく、やめたい時にはいつでもやめて大丈夫ですので、安心して利用できます。
低用量ピルには、ほぼ確実である避妊効果の他にも、さまざまな効果があります。月経のトラブルを改善する効果としては、周期を安定させ、月経量を減らして月経痛を軽減します。月経期間は短くなりPMSが改善します。ホルモンのバランスが整うので、ニキビや吹き出物を防ぎます。その他、乳腺症の改善や子宮内膜症への治療効果があるという報告もあります。
低用量ピルは、婦人科で処方されます。通常は、問診や血圧測定をしてからの処方となります。